先日15日(火)に金沢競馬場で行われた能登禄剛崎賞に出走したジャスパーゲランについて回顧したいと思います。

1月の新馬戦でデビュー後、2月園田の交流戦で2着(同着)、3月笠松の交流戦で2着、その後は交流戦に申し込み→除外→申し込み→除外の繰り返しで気が付けばなんと2か月。
あの名門高野厩舎で水・日2本の追切りをこなし、師からは「かなりタフですね」とお墨付きをいただく(?)までに成長したゲラン君。
調教タイムは詰まらないものの、パドックに登場した姿は今までののんびり屋さんのゲラン君ではなく、グッと気合いの入った周回を行うゲラン君に変貌しておりました。(※素人目に見てですが)

◆ミラクルその1
禄剛崎賞登録の時点では「補欠の2番手」だったのが、なんと繰り上がりで出走。
しかも回避したのは地方馬とか?これは噂程度でソースはないのですが、奇跡的に出走できることと相成りました。

さて、レースはスタート良く行きたい馬を行かせて先行集団にうまくとりつけます。
スムーズにレースに入り、流れにのったゲラン君。折り合いもついて良さそう。

しかし、勝負所の3コーナーで人気の2番・4番が後ろを引き離しマッチレースの展開に・・・
その後ろにつけていたゲラン君ですが、きれいに置いていかれ「あっ、こりゃだめだ・・・」と思った矢先

◆ミラクルその2
3コーナーから4コーナーにかけて、先頭の4番がうまくコーナーを回れず態勢を崩す→外を併せていた2番にぶつかって共に失速

◆ミラクルその3
なんとその後ろにつけていたゲラン君が4コーナーで最内を急襲!
地方の小回りを2走していた経験が生きたのではないでしょうか!

直線に入り失速した2・4番を内からゲラン君、そして外から6番マキオの馬が急襲。
リプレイを見ると直線入ったところでは若干外を回った6番の方が出ているように見えますが、ここからゲラン君が高野厩舎で鍛えられた根性で前に出ます。
(直線の走りとか見る限り首が使えてぐっと沈み込むようなフォームでうまく走れていると思います。素人目に見てですが)

残り100mで少し前に出たような感じですが馬体を併せつつゴールへ流れ込む2頭。
わずかに勝っているとは思いつつ、同着を2度経験しているのでドキドキの写真判定。
(1度目は園田のゲラン君、2度目は5/2のアンナラヴェリテのレース。ちなみに2度とも同着になった相手は園田所属のレコパンハロウィー)
結果はハナ差で優勝と相成り、見事未勝利を脱出することができました。

さて、この結果について「フロック」や「まぐれ勝ち」というような言葉がほんのり耳に入ってきましたので、私見を述べたいと思います。

・勝ったという事実が全て。つまりなにを言おうとこの事実は覆らないのです。

ボートレースには決まり手に「恵まれ」というものがあります。
その名の通り「逃げ」でも「まくり」でも「差し」でもなくラッキーで勝ったことを示すのですが、「恵まれ」も実力です。
なぜなら恵まれは事故があった場所を避けて一番前でゴールを駆け抜けなくてはいけないから。

今回のレース。
4番はちゃんとコーナーを回れてたら。
2番はぶつけられなければ。
6番は2番が膨らんでこなければ。
勝てたかもしれません。
でもギャンブルの世界に「たら」も「れば」も通用しないことはみなさんご存知ですよね?
最近予想が外れてやたらこのセリフを吐く人がいるので辟易しています。
予想するならそこまで予想せいと。(書いておいてさすがにこれは無理だと思いますが・・・)

そして負けた馬はそれぞれ、ちゃんとコーナーを回ればいいし、ぶつけられてもひるまなければいいし、ちょっと外回ってでもぶっこ抜けばいいんですよ。

逆に今回の川又騎手は勝負所で置いていかれても決して諦めず、外回したら届かないからと内に進路を選択したわけですから。
神騎乗ありがとうございました。そして、長い間在厩でビシバシ鍛え、減量の追える騎手を手配してくれた高野調教師。この場より御礼申し上げます。

さて、これでゲラン君は先々が楽しみになりました。
現状、中央の未勝利では少し力が足りないという判断での地方転戦でしょうから、この後についてはどうなるか、素人のわたくしには想像がつきません。

さすがに一息入れると思いますので、休養→500万クラスを使いつつ強くなってくれればなと思います。
(本音は実力を試す意味もこめて、500万を一度使ってから休養してほしいですね。)